サイケデリックトランスと日本アイドルの融合 MIGMA SHELTERとは?

MIGMA SHELTERとは?

MIGMA SHELTER(ミグマシェルター)とは、音楽ジャンルをサイケデリックトランスとして活動する日本の女性アイドルグループを指します。通称はミシェル。所属はAqbiRecです。

MIGMA SHELTERの特徴はやはり、催眠性のある楽曲の数々唯一無二のパフォーマンススタイルでしょう。

サイケデリックトランスを主体としたMIGMA SHELTERの楽曲は催眠誘導性・中毒性があり、聞いていて自然と気分が良くなります。少し長めに作られた曲が多いのも個性的です。また、世界観はありきたりではなく、なかなかに濃い印象。どこか不思議で奇妙、ともいえます。

MIGMA SHELTERにおいては、イベント等のパフォーマンスはライブではなくレイヴと呼び、なんと最初から最後まで全曲をノンストップで踊り歌います。曲と曲の間はマッシュアップやメガミックスと呼ばれる手法で巧みに、ときには大胆に繋ぎ、毎回新鮮な聴き心地で視聴できます。

現場にもよりますが、レイヴ中は迫力の重低音に包まれるなか様々な色のレーザーが飛び交い、照明や背景が曲に合わせ綺羅びやかに演出されたりと、さながらクラブにいるかのような錯覚を覚えるかもしれません。



クラウドファンディングを活用したことでも話題になりました。2020年リリースのフルアルバム『ALICE』の制作費として、目標300万円で支援を募ったところ、それを大きく上回る1200万円もの金額が集まったとのこと。確かに、寄付してでも曲を作ってほしい、という気持ちはわかる気がします。

個人的な感想としては、MIGMA SHELTERの楽曲やダンスは、クールでありつつどこか古代の儀式めいた印象で、奇妙な郷愁感があるように思います。

▼MIGMA SHELTERフルアルバム『ALICE』
MIGMA SHELTERフルアルバム「ALICE」

MIGMA SHELTERのメンバー

2017年2月にグループ結成以降、MIGMA SHELTERメンバーの出入りはドタバタしていたようですが、2019年からは6名となり安定。しかし2022年に2名が入れ替わります。2023年には、1名が卒業した後、なんと一気に3名が加入し8人体制に。

声質はそれぞれに個性があり、バランスが良くとれているように思います。1~2時間歌い踊り続ける長尺レイヴは、メンバーたち(新メン以外)にとっては「短く感じる」とのこと。たぶんもうアスリートの領域ですね。

ちなみに各メンバーの近況などは、ツイッター等のほか、メンバーの日替わりブログ:ミシェルの偏差値でも公開されています。

▼ミミミユ(リーダー)
→メンバーカラー:ヒロインレッド

▼ブラジル
→メンバーカラー:リオデジャネイエロー

▼タマネ
→メンバーカラー:無農薬オレンジ

▼ワニャ+
→メンバーカラー:ボルゾイホワイト

▼ユイノン
→メンバーカラー:ぽかぽかピンク

▼ナギムー
→メンバーカラー:夜更かしパープル

▼スイミイ
→メンバーカラー:イカスミブラック

▼メリサ
→メンバーカラー:陰火ブルー

MIGMA SHELTERの意味

素朴な疑問として、MIGMA SHELTER(ミグマシェルター)というグループ名の意味は何なの?といった声がチラホラあるようです。しかしフルネームで調べてみても特に何も出てきません。

ちなみにMIGMA(ミグマ)はギリシャ語で混合を指し、その意味は、岩石が超高温により溶融した際の固体と液体の混合物、だそうです。命名者は、ミグマタイトの研究で知られるフィンランドの岩石学者ヤコブ・ゼーデルホルム。さらに調べると、マグマになりつつあるミグマを”ミグママグマ”と呼ぶそうです。

SHELTER(シェルター)はそのまま避難所保護を意味するので、つまりMIGMA SHELTERとは、火山シェルターみたいな意味なのでしょうか?よくわかりませんw謎ですね。

深読みすれば、火山噴火で滅んだ文明も様々にあったことを考えると、文明が崩壊していくなかで踊り狂え!みたいなイメージにも考えられなくもないような。

サイケデリックトランスとは?

サイケデリックトランスとは、140BPM前後でビートを刻むエレクトロニック・ダンス・ミュージック(トランス)を指します。シンセサイザーの変調効果による幻覚的且つ中毒性のあるサウンドが特徴で、催眠を誘うような高揚感を重視しています。

歴史には諸説あるようですが、1980年代にドイツを起源としてトランスが広まり、それがインドのゴア州でゴアトランスに変貌、後にさらに進化してサイケデリックトランスとなったようです。日本では2000年代からサイバートランスとして流行し、現在ではサイケデリックトランスという名称も浸透しつつあります。

サイケデリックトランスの野外パーティー(レイヴ)呪術的な祝祭の意味を持ち、そしてこれを重要視しているとのこと。そのため、催眠誘導性のあるサウンドが常に追求され続けているそうです。

MIGMA SHELTERのサイケデリックトランス

MIGMA SHELTERの楽曲やダンスに儀式めいたものを感じるのは、サイケデリックトランスの世界観をしっかり取り入れているからなのかもしれません。とはいえ日本アイドルという面も強いので、あくまで楽曲ごとにサイケ感の強弱は異なるかと思います。

サイケデリックトランスといえば、通常はほぼ歌声などはありません。そこに女性ボーカルをのせてアイドルが歌い踊っているのは斬新で面白く、まさにそれがMIGMA SHELTERの魅力のひとつといえるでしょう。

▼MIGMA SHELTER 全楽曲一覧(試聴可)
▼MIGMA SHELTER 公式サイト